社長です。

前回のブログにコメントが来ましたー!パチパチ(笑)。

いやぁ、月一更新なので、返事も遅くなり申し訳ないところですが、このコメントがまったくすばらしく、今回社長が書こうとしていたことが、ずばり書かれていました(汗)。

前回社長は、貴重な人材がモチベーションを下げてしまうのはなぜか?という問いを発しました。

それに対し、コメントを書いてくれた妄想族さんは、「決して労働条件の良いといえない美容の仕事をなぜやっているのか?ということを各々が考えなくてはいけない。」と核心を突いてくれました。

まったく、仰るとおりです!

が、しかし。それが出来ていたら、何の問題もないのです...。

やはり、一握りの成功者というのは、それが出来た人たちだと思うんです。美容師として、自分はどこを目指すのか?自分の人生において、美容師はどんな位置を占めるのか?そこに行くには何が必要か?なぜ自分は美容が好きなのか?などなど。

でも、多くの人はそれが出来ないから脱落していくんです。

特に美容業界は、未だ徒弟制度の残る古い体質の職人業界ですから、誰もそのことを教えてくれません。

他の職種はどうでしょう。

たとえば、ある程度の企業であれば、総務や人事という部署の人たちが、その指導にあたっています。人材を育て、企業として成長させるためです。

本来、企業の成長というのは、社員の人生の幸福の延長上にあるべきものなのです。

しかし、美容業界(職人業界)というのは、個人志向が強く、実際に組織的に動くことがありません。そこが、社長(私)が古い体質だと指摘する部分なのです。

実際、10店舗以上を経営する美容関係の会社の経営者とお話したことがありますが、やはり人材の問題は頭が痛いと仰っていました。聞いてみると、やっぱりというか、そのような人材育成システムはないようです。

今では美容業界にも企業といえる規模の会社がたくさんありますが、きっとどこもそのことに気がついていないのではないかと思います。

しかし、そのような規模の会社だけがやっても意味がありません。個人レベルが大半の美容業においては、業界をあげてこのことに取り組まなくてはいけないのです。

本来であれば、組合などがやるべきなのでしょうが、実際は組合などあってもなくても構わないようなことしかやっていません。結局だれも、気づいていないのです。

だからといって、現場と経営を一人でやっている多くの美容オーナーがそれをするわけにはいきません。だったらどうする?

そう、委託するのです。外注であれば、専任者を雇うよりコストはずっと安く済みます。他にも方法はいくらでもあると思いますよ。とにかく、人材は、他の業界にも増して美容業には絶対的に重要な資源なのですから。

いやぁ、社長が他の仕事してなかったら、この仕事引き受けちゃうんだけどなぁ。ホント、もったいない!

そうそう、コメントの妄想族さんは、もう一つ重要なことを書いてましたね。

「他の仕事をして、美容のすばらしさを再確認した」と。

実際、そう思っている人はたくさんいるんじゃないかな?
でも、戻ろうにもそれを受け入れる体制がない。

妄想族さんも、今は大切な家族がモチベーションの源泉だと書いてますが、女性の場合、結婚して子供が出来て、子育てして、バリバリ働ける状態になっても、せっかくの美容の技術を生かせる体制が業界にはないですね。

ここにも、大きな業界の改善点があるようです。

ちなみに、社長のお店ではそういった出戻り技術者を受け入れる体制があります。すでに5名ほどいるけど、社長は「おばちゃん軍団」と呼んでます(笑)。

でも決して、いわゆる「おばちゃん」ではなくて、みんな若々しくセンス抜群ですよ。なんたって、年はとっても、みんな美容技術者ですから。若い人にはない熟練したサービスが出来るのも強みだしね。

結局、人生を通して美容という仕事を捉えて、一緒に成長しようとアドバイスしたり、指導したり、一緒に悩んだりする先輩なり先生がいないと人は育たないよね。

技術は教えられるけど、人生や生き方までって言うと大変に思うかもしれない。でもこれって、実際は人類が長い歴史の中で普通にやってきたことなんじゃないかな。

そこに、美容という仕事が入っただけのことなんだよね。

社長