タトゥー(刺青)除去のレーザー治療を20年近く行っていますが、相変わらずタトゥー除去希望の患者さんは毎日のように大勢いらっしゃいます。書店に行けばタトゥー専門の雑誌も平積みしていて、タトゥーを入れている芸能人やスポーツ選手もちょくちょく目にするようなご時世ですが、世間のタトゥーに対する認識はあまり変わっていないと感じます。この前、ある職業に就くためにすぐ除去したいためにレーザー治療を断念して皮膚を削る治療を行わざるを得なくなった患者さんが2名続きました。タトゥーは皮膚の深くまで入り込んでいるため、削って取ったあとは必ずケロイド状になり醜い傷跡になります。もし切除できる大きさであっても皮膚を縫った傷跡はかなり目立ちます。タトゥーは戦士の勇気を表す目的で体に彫っていた歴史もありますが。日本では悪いイメージが強いため、いくらお洒落として一部の業界で流行しても一般社会では依然認められていないのが現状です。レーザー専門医からみてタトゥーはレーザーの改良によって目立たなくできるようになっていますが、時間と治療費がかかるのは止むを得ません。一生ついてまわるものですから軽い気持ちで入れないでよく考えてからにして欲しいと思います。

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