東洋人は西洋人に比べて鼻が低いため、圧倒的に鼻を高くする治療が多くなります。
従来シリコンや軟骨、皮膚といった充填物を挿入する手術が行われていましたが、最近はフィラーと呼ばれる液体充填物による治療が多く行われるようになってきました。
シリコンなどの手術に比べて外来で簡単にできて腫れもないので大変便利な治療です。
充填するフィラーは以前は硬いヒアルロン酸が主流でしたが、最近ハイドロキシアパタイト(レディエッセ)という材質が注目されています。
比較的長期に効果が持続して皮膚へのなじみも良いもので、隆鼻や下額の美容や深いシワの治療では、今後ヒアルロン酸に取って替わるフィラーとなると思われます。

当院でもやっと始めることになりました。
今までなぜ治療に用いなかったというと、以前ポリアクリルアミドハイドロジェル(アクアミド)というフィラーが半永久的に残るというキャッチフレーズで話題になったのですが、思ったほど長く残らないことと、皮膚の中で肉芽を形成してしこりとなる症例の報告が出てきて治療ができなくなったという経緯があったため、レディエッセも安全性が確かめられた時点で採用しようと待っていたためです。
少なくとも現在の時点では皮膚の異常の報告はなく安全な治療と考えてよいと思われます。
私自身も口元の深いしわに注入してみて実際に体験してみました。
柔らかい素材なので注入時の痛みもさほどなく、皮膚の中での触った感じも問題ありません。
現在注入して4ヶ月ですが、全く効果は変わっていません。
今まで100例以上のフィラーによる鼻のプチ美容を行っていますが、これまで以上の良い治療ができると楽しみにしています。
ただ、いくらレディエッセが安全なフィラーとはいえ、こういった長期持続型の充填物はいざ何かの生体反応が起こった場合は切除しなければいけない可能性があります。
鼻やあごのプチ美容を行う立場としてそこまできちんとフォローできることが大切と思っています。

                      院長 河田
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