感動する仕事感動させる仕事。その1渋谷「鳥重」
食いしん坊の僕がこんな話をスルーするはずがない。
でもこの話を聞いたのは忘れるほど昔の話。
その店は渋谷「鳥重」。
あのICHIROも帰国したときには必ず来店するという、業界でも屈指の有名店です。
そんな店にミーハーな僕が今迄行かなかった理由はただ一つ、、、、
「おかあさん&よくわからんルール」
である。
友達から聞かされたルール等。
1、「注文は?」と聞かれる迄ドリンクの注文をしては行けない。
2、あまり注文すると「呑み過ぎですよ」とおこられる。
3、注文の量を間違えると「本当に食べれますか?」といわれる。
4、とにかく酔っぱらいが嫌いだ。
5、皿等のかたづけはお客さんが自ら行う。
などなど、、、、
よくわからん!なんちゅうことだ!そんなめんどくさい店いくらうまくてもいかんでいいわ!
と思っていたのだが、巡り合わせというか、心境の変化と言うか友人Tさんの誘いもあり行く事になった。
それが、、、、、、
(ここから実況で)
待つ事約10分、
「Tさんどうぞ。」の声で中に入る。既に2組5人の人が座っている。
四畳半ほどの狭い店内、もちろんカウンターのみ丸イスがなんと11脚!
「うそ!座れないって。」
「今日は9人だからまだ余裕の方よ。」とHさん。
お母さんが洗い物をしている。
カウンターには前のお客さんの皿が残っていて、
「これが洗い終わってから注文なんです」
早くも注意点1が来ました。
「でも一人でやってて大変だよな。」
そんな気分にさせられるほど一生懸命なお母さんの後ろ姿。
皿も洗い終わって振り向いたお母さんの一言目が、、
<strong>「皆さん、このお寒い中ようこそいらっしゃいました。ありがとうございます。」</strong>
こんな事言える人ってそうそういないなああって感心して、何となくお母さんのしゃべりとペースに引き込まれていっているのがわかった。
注文を一気にするのもここのルール。
そういえば「ゆうじ」もいっしょだ。
4人で行って
レバーの柔らか焼き2人前、心臓2人前、レバーと鳥の刺身人数分、ササミ人数分、とりやき(つくね)2本。
を注文。
少ないように思うでしょ。。
が
ど〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん
これね、実は一個ちっちゃいポテトチップスぐらい有るのね!「レバーの柔らか焼き」
でてきたしゅんかん「でけ〜〜〜〜」な感じ。
そして
お味は、、、、
もちろん激激激うまっっっっっす!
人間の味覚を超越したうまさっす!
まだ1品目なのに衝撃です。
2品目「心臓」
こりこりの歯ごたえたまんない。
ボディーブローのように後から後から効いてきます。
これもまた激うま。
そして3品目
やばし!!!!!
レバーと、とり刺身。
まじでやばいから。ほんとに。
これさーちっちゃく見えるけど大きめな小鉢に山盛りなんだよ(興奮)
そして実食。。。。
(無言)(笑)
うまさに言葉の表現はいりません!言葉にならないこのおいしさ。
表現すればするほどぶれてしまうようなこのうまさ!!!
強いて言えば「なんだかなあ。」by阿藤 快
次3、、、、、、
もう体力的に書けません。
残り全部が全部最高で、今迄に味わった事の無い焼き鳥がそこに有りました。
もっと詳しく知りたい人は誰かのブログ見てください(笑)
でもでも
一番感動したのはお母さんの「接客と無駄の無い動き」
もうどの位この仕事を毎日一人でこなしてきたんだろう?
最初の挨拶に始まって、ひっきりなしになる予約の電話、断り方も彼女流の丁寧かつ端的な言い回し。
そんな中で焼きながらもお客さんの会話にさらっと入ってきて
「昨日のボクシングはさあ(内藤×亀田戦)、、、、」
なんて話してくる。
そして年内の予約は(常連さんですら)すでにとれない状態。でもなんとかとってあげようとしているからすごい。
2時間近くずっと見てたけど飽きないし無駄の無い動きはいつでも美しくさえ見えてくる。
ほんとすごい。
みんなお母さんが怖い人とかいろいろなルールが有るとか言ってたけどあれはしょうがないね。
ひとりでやってるんだから。
お母さんの一言はむしろ接客だね。
みんなお母さんを紹介する時は言い方を考えましょう。
そしてお会計
四人で¥8000!!!!!
これもあり得ない。
ふつうドリンクだけでいっちゃうって、この値段。
食べ終わって思わず口から出たのが
「おかあさん、又来ていいですか?」
「どうぞいらしてくださいな。」
最高の始まりに最高の終わり。最高の接客に最高の仕事。そして最高の味と値段。
接客業、また来たくなるお店、人にも紹介したいお店。
思い出した気がする。
「感動させなきゃお客さんなんてきてくれないんだよ。」そういわれたような気がした。
よしっ!俺も頑張る!!もっと頑張る!!!感動させる仕事をするんだ!!!!
ありがとうまた絶対来ます。よろしくお願いします。
Tweet