東日本震災で被災された皆様にお見舞い申し上げますと共に、亡くなられた皆雅のご冥福と、ご遺族の方にお悔やみ申し上げます。

一刻も早い復旧と復興をお祈り申し上げます。

未だ収束を見ない原発の現状を見るにつけ、高度に発達した文明の危うさ、脆さを痛感します。

文明はいつか転換期を迎えます、そして、価値観の転換をも迎えるのでしょう。

生物学的には、生き残る種は、決して強い肉体や精神を持った種ではなく、変わることが出来る種であるといわれます。

いま、その変化が求められてるのではないでしょうか。

マクロ的に、そのような流れを感じているのは私だけではないと思います。

しかし、この「変わる」という行為。実際には難しいと感じる人は多いと思いますが、実は本質という観点からすると変わるのは視点や方法論だけであって、本質的には変わらないといえるのではないでしょうか。

この一見すると矛盾するような考えは、東洋思想では古くから言われていたことです。

自然というのは常に流れ、変化して行くものですが、その本質は不変で普遍的な法則で支配されているのです。

何か哲学的な話になってしまいましたが、今回の原発の件で言うと、本来、生活を便利にする発電というシステムが生活を破壊してしまったのはなぜかということですね。

これは、人々の生活を豊かにするという本来の目的(本質)に、欲が絡み効率や利益、さらには政治的な力や利権が絡んで、どんどん本来の目的を離れていった結果起こったといっても過言ではありません。

では、火力や水力ならいいのかというと、火力は化石燃料に頼り、水力はダムに頼るという、いずれも自然破壊、生態系の破壊を起こしています。

どうしようもないのかというとそうではなく、代替エネルギーの研究は実は進んでいますが、過去の体制に捉われて変わることが出来ないのと抵抗勢力の問題だけなのです。

本質を思い出して、いつまでも体制に踊らされるのではなく、一般市民が意識転換を図ることが最も重要だと思います。

長々と書いてきましたが、仕事という視点で最近同じようなことを経験しました。

経営者としては、やはりビジネスは人材と考え、つまり、社員を採用して育てるということが重要だと思って採用面接をしたり教育をするわけですが、最近は美容業界も公務員的な志向をする若者が多いと感じています。

世間の就職難はなんのその。美容業界は未だ、というより不変的なのかもしれませんが、売り手市場なのがその要因かもしれません。

自身の技術力や技術がなくても真摯に仕事に取り組む姿勢とか、サービス精神など、まず磨くべきことは自身の仕事をする実力であって、けっして働く条件が先ではないと思うのですが、そうではないのが現状です。

もちろん、働く上での権利を主張するのは当然としても、それは、望まれて初めて出来ることであって、望むレベルに達しないものが十分な報酬をもらうことは出来ないのです。

実際、企業とすればお客様に望まれたサービスだからこそ、お客様からその対価をいただけるのであって、その元になる社員、スタッフが望まれるサービスを提供できなければ話にならないわけです。

そのために、企業はコストをかけ研修や教育をするのですが、それさえも負担だと不満に思うようです。

仕事とは、望まれるサービスを望まれるクオリティで提供するためにすることであって、労働条件内で職場にいることではないのです。

伝統工芸などでよく跡継ぎがいなくなってしまう職業があります。理美容がなくなるとは思いませんが、このような本質を見ない若者ばかりが増えるのであれば、確実に、業界再編が起こり、誰もが理美容師になれるという時代ではなくなるような気がしますが、現場の方たちはどう思うでしょうか?

ひょっとしたら、10年後にはロボットが髪を切ったりパーマをかけたりしてるのかもしれません(笑)。

社長は美容師ではありませんが、こういうことは美容師でないほうがよく分かります。

理美容師は間違いなく技術職です。

技術職は、一般的な労働者とは違います。そこがわからなければ、いつまでたっても、対価をいただけるサービスは提供できないのです。

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