社長です。社長は、この微妙な立場を長年続けてきたおかげで(理由は過去ログをご覧ください)、経営者の立場とスタッフの立場、両方を客観的に見ることが出来ます。たまに、「どっちの見方なの!」って責められたり...。まるで、恋愛三角関係みたいですね(←じゃれにならない:笑)。冗談はさておき、そんな視点で見ると、美容業界の基本的、慢性的な問題といえば、人材の問題ではないでしょうか?まぁ、他にもいろいろありますが、今回はもっとも多くの美容関係事業所で共通するであろうこの問題を取り上げたいと思います。まず、経営者、スタッフ両方から見ての持続性という問題ですね。つまり、美容関係の仕事自体を長く続けることが出来ないのはなぜか?ということ。毎年多くの美容関係専門学校を卒業する生徒たちがいます。エリア単位でも数百人、全国なら千、万という単位になるでしょう。そういった人たちは、一体どこに行ってしまうのでしょう?以前、美容学校の先生に直接聞いた話なのですが、学校を卒業した時点で最初から美容関係の仕事につかない人がだいたいで全体の1~2割。半年もたつと、半分以上の人が職を離れます。そして、1年後に残っている人は、やっぱり、全体の1~2割ぐらいだそうです。その残った人たちも、何年か後には他業種への転職、女性なら結婚を期に退職など、人材は減る一方です。そのような現状では当然、経営する側から見れば慢性的な人手不足、働く側からすれば、夢の挫折、適職を見つけるための転職の繰り返しという、人生の放浪の旅となってしまうのです。どうしてこんなことが起こるのか?それは美容業界だけなのか?社長は、「モチベーション」だと分析します。「モチベーション」。平たく言えば、「それを行う強い動機」とでもいうのでしょうか。このモチベーションは、美容業に限らず、どんな職業でも、いや、どんなことでも、何かをしようと思ったときに、絶対的に必要なものです。なぜなら、何かを成し遂げようと思ったとき、それに対する思いや動機の強さが重要だからです。どうしてそれがやりたいのかという理由が明確であることや、やっていての気持ちよさ、楽しさ、何が満たされれば自分は満足なのかなど、モチベーションを上げる理由は様々ですが、モチベーションがなければ、何も起こらないといってもよいぐらい重要なものなのです。現在の美容業界には、特にこのモチベーションの低さを感じます。経営者側にとってもスタッフにとってもです。もう、業界上げてローモチベーション状態です。ローカロリーならダイエットによいですが(笑)、ローモチベーションは百害あって一理無しです。誤解を恐れずあえて言うなら、その理由の多くは、表面的な華やかさに比べ、業界自体の体質の古さにあると思います。そのギャップが、ローモチベーションをもたらしているのではないでしょうか。美容技術はどんどん進歩しています。しかし、その反面経営者を含む運営スタッフ、業界そのものがまだ古い体質を払拭できていない。つまり、ファッション業界でもあるのに頭が固く、時流にあっていないと思うんです。では、経営者、スタッフのモチベーションを上げるにはどうしたらいいんだろう?もちろんこれは、業界全体ですから、関係団体、専門学校、美容デーラーさんなんかも含まれますよ。では、ちょっと長くなってきたので、この続きはまた来月。みなさんも一緒に考えてみましょう。社長