このブログはL&M hairのブログ【ソルトシの日記】から2006年10月18日(水)のブログを転載してます。

FLY HAIR
「軽くしてください」
お客様のオーダーで必ずといっていいほど言われます…が、どこを軽くするのか?どこまで軽くするのか?っというのが、実は重要で【とりあえず軽く…】っと、思っている方は要注意です。
確かに、今は軽いスタイルが多いのですが、スタイルには本当に軽くしていい部分と、残しておかなければならない部分があります。
また、スタイルによっても少し重めに仕上げたほうが良い場合もあります。
昔…4種類の基本カット【ワンレングス・グラデーション・レイヤー・スクエア[セイムレイヤー]】が偉大なるヴィダル・サスーンによってうまれた頃は、欧米人の髪には適応しましたが、日本人の硬くて直毛の髪には全然合いませんでした。それが、徐々に日本人の髪に合うように軽くするという流れになりました。
しかし、軽くするという事が世に氾濫するようになり、毛先をただ梳いたり・削いだりするペラペラ・スカスカな再現性の悪いスタイルが多数見られました。ただ、時代がウルフなど軽さが優先されたスタイルが主流だったからです。
一方、軽さがありながら、再現性を高めるためのカットを考えるサロンもありました。それが、くびれヘアーなどに代表される2セクション(セクションカット)です。
もともと、髪質が問題の日本人ですが、もう1つ問題なのが…骨格です!!
ゼッペキ・ハチはりと骨格が欧米人と異なり、さらに硬毛・直毛が加わると、かなりスタイル作りは大変です。そんな時には、2セクションは有効なのです。
2セクションとは、スタイルを構成するときハチ辺りから上(オーバーセクション)と下(アンダーセクション)に分けて切り方を変える方法で、レイヤーonレイヤーやグラonレイヤーなどがあります。
しかし、この2セクションも何も考えずに、ただ上下で分けたり、やみくもにセクションを増やしたりする傾向があります(5セクションなど全体をつなげない場合もありますが、骨格ややりたいスタイルを考えてカットします)
なにごとも度が過ぎるとバランスが悪くなります。セクションでカットすることで骨格をカバーしたり、軽く見せることもできますが、髪質を見極めたうえで行わないと余計に手入れがしづらいスタイルになってしまいます。
最近は何でこの位置がつながってないのか、何でここまで軽くしているのかと疑問に思うスタイルがたまに見かけます。
あまりにも軽くなりすぎたスタイルは、チョット根元が伸びただけですぐに重たくなったと感じます。そして、また根元を梳いたらどんどん毛先がペラペラ・スカスカになってしまいます。
ペラペラ・スカスカなスタイルはダメージも受けやすく、乾燥もしやすいので毛先がまとまらずに広がってしまいます。また、軽すぎると光が乱反射しますので艶もでません。さらに、パーマや縮毛矯正をしても綺麗なスタイルにはなりません。
L&M hairでは、とりあえず軽くするのではなく、季節によって、スタイルによって軽くしたり落ち着かせたりするのが良いと考えています。


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