今年の夏からご来店下さる
80代のお客様がいらっしゃいます。

 

本日5回目の来店です。

 


先々月3回目のご来店時
こんなことをおっしゃいました。

 


『いつも自分が愛想悪いのに、よくしてくださってありがとう』と。

 


えっ??

 


普段通りの仕事でこの言葉をいただいたとき「ハッ!」とさせられました。

 


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あるお客様の話です。

 

開店当初(17年前)からご来店いただく70代(当時)のおばあちゃんは、
いつも明るく私たちへの気遣いのある方でした。

 

あるときこんなことをおっしゃいました。

 


「ここに来ると、よぅ(よく)しゃべる」と。

 


聞くと、家では日がな一日テレビばかり。

 


この方は、息子さんご夫婦それにお孫さんも同居しておられました。

 


丸一日会話のない日もしばしばらしく、
「ここに来ると楽しか」と。

 

 

そしてその方は先日お亡くなりになりました。

 


このことを思い出し「ハッ!」としたのです。

 

 

冒頭のお客様も、息子さん・お孫さんと同居しておられます。

 


そしてやはり「一日テレビを見てる」と。

 

 


たかが美容。


そんな仕事で元気を与えていたなんて…。

 

 


私は数年前から、サロンで女性のうす毛改善をしています。

 

お悩みの方は日々苦痛を感じ、
なかには自らの命を絶とうとする方さえおられます。

 


そういった方でも改善の兆しが見えてくると
顔を上げ、目を合わせ、言葉を発し、笑顔が出てきます。

 


私自身、大きなやりがいと生きがいを感じています。

 


しかし普段の美容でもそんな力があることに
大きな驚きと責任を感じました。

 


冒頭のお客様は、とても上品で笑顔の素敵な方です。

 


本日のご来店は、ご自分から笑顔で話し始められました。

 


この笑顔をずっと保っていただけるよう
私の使命がまた一つ増えました。

 


気づきをありがとうございました。

 


武末 伸一

 



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