JスポーツというCSテレビのチャンネルで世界のトップレベルの卓球をよく観る。
男子でも女子でも観ていて一番感じるのは、バックハンドの重要性だ。
裏面を使わないペンホルダーの選手でも、回り込みのフォアハンドだけでは今の卓球のスピードにはついていけない。
特に韓国のユン・スンミンやリー・ジュンウー(韓国名はわかりくいのでこんな感じの名前)などのバックハンドを見ていると、その強さの秘密はバックハンドにあるということがよくわかる。
ペンホルダーといえどもバックが振れなくては勝負にならないのだ。
レシーブにおいてもバックハンドの細かいテクニックは重要になってきている。フォア前ミドル前の短いサーブに対して単にフォアのツッツキやストップだけではなく、バックハンドのフリック、チキータなどが有効だ。
相手の意表を突き、しかも前陣に残ったままプレーができる。
卓球は予測のスポーツとよく言われる。予測とはどんなボールがどこに来るか意識することである。
フォアハンド主体でバック側のボールを回り込むことが多い選手はフォア側が大きく空くのでフォア側の意識が過剰になる。しかも回り込むとき右足が後ろに下がるので体が横を向き、フォア側の速いボールの対処が遅れるため、中陣に下げられるリスクがある。
左はジャブしか出せない右利きボクサーのようで戦いやすいといえるだろう。
また、日本の古い考えの指導者はバックハンドよりフォアハンドの方が確実性があるという固定観念をいまだに持っている人が多いのではないだろうか?
同じ量練習した場合、バックハンドの方がかえって精度は高くなるはずだ。それは野球のバッター(左バッター)のバットコントロールが参考になる。左バッターがボールを打つとき、右の引き手でコントロールする。右バッターならその逆だ。
わかりにくいが要するにひじの外側が相手に向いているほうがコントロールしやすいということ。バットコントロールは引き手で行う。引き手すなわちバックハンドというわけだ。
このように現代卓球において、バックハンドの重要性は非常に高い。
あなたの周りにはまだ「フォアで勝負しろー!」「回り込めー」と叫んでいる人はいませんか?
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